低音は大事っってよく言いますよね
現代の音楽においてはローエンドが大事、誰それの新譜のローエンドやばい、ちゃんと聞こえる環境が必要、等など音楽制作において低音の重要性は色んな人が色んな所で言っているのでまぁ大事なんだと思います。
私がやっている4つ打ちのクラブミュージックにおいてはどうかというと、もちろん大事だと思います。現場ででっかい音で低音出ていますからね。ただ、本当に40hz以下とかのマジのローエンドがウネウネ動いているような音源がキレイに再生できるかというと、中々厳しいんじゃないかと思います。なんとなく経験上。
小中規模の所では部屋の影響を受けてどうしてもボワついてしまうとか、大箱ではデカいウーハーゆえになのかキレが悪くて本来ウネウネしてるものがブゥーーーンにしか聞こえないとか。一発バァンと入るようなのは現場で聞くとむしろ最高なのですが。
そんなことから、複雑な動きや絡みをさせるような曲をそもそも作っていません。そんなわけで実際に出ている音も多くてもアタック用キック、ボディ太いキック、サブキックぐらいなもんで音決めに悩むことってあんまりありません。このぐらいで欲しい、というのが体の中にある程度出来上がっているからかもしれません。
耳に痛い高音はクラブでは絶対に嫌
翻って高音です。クラブとかで人と話しててよく話題になるんですけど、ハイがキツすぎるフロアは嫌だよね、という話になります。やっぱり痛いとそれが気になって踊れませんし、ただでさえ大きい音が出ている環境でより一層耳に悪い気がしてしまいます。場合によっちゃ退店します。
低音出過ぎで困ったという話はあんまり聞きません。まぁ困るほど出せるような環境自体が少ないからだと思うのですが。
高域の調整が難しい
4つ打ちにおいて、キックとハットが曲の大部分で鳴り続けているというのはよくあることで、そうすると低音と高音がずっと鳴っているわけです。ミキシングまでは大体スルッといけるのですが、こういう曲をマスタリングしようとした時、自分は低音より高音の方がスッと音が決まらないことが多いです。
よくやる失敗が、自分なりに色々処理をして楽曲の雰囲気を作っていくぞーという時に高域をちょっと突きすぎててが楽曲の中で「ィーーン」というピーキーなレゾナンスみたいな状態というか、痛さが出てしまうこと。これは1回エンジニアの方に指摘されてハッとなったものです。一度気がつくとめちゃくちゃ気になるというレベルなのですが、どうにも見落としてそのまま来てしまうことがあります。
ヘタクソ!といえばその通りで、耳を休めながらちゃんと聞けという事しかないのかなとも思うのですが。
耳に痛い高音が絶対に嫌というならそもそもそんなに突っ込もうとしなければ良いのでは?という話かもしれないんですが、自分が理想にしたいなぁカッコいいなぁと思う曲って大体この辺がマジでちょうどいい所に落ちていて、そうしたしっかりとピシャリとしたハイがあると低音もグルーブも色々相互作用的にかっこよくなるよなと感じています。
なので、自分もそれに倣いたいと思ってギリギリの気持ちいい所攻めてみる事が多いのですが、崖っぷちの一歩先を言ってしまうことがポツポツあるという話で・・・
耳も疲れるし
高域ってのは低域以上に音量を気をつけてても長時間聴いているだけで感覚が鈍ってきますよね。なので、特にヘッドホンで作業しているとやりすぎてしまうことが多いです。書き出す前にヘッドホンを外してちょっと一息入れてから確認、ということもやるようには心がけているのですが・・・
直近、とあるマスタリングのご依頼で低音は割と早く決まりましたが高音で最終的には0.1db単位のファインチューンまで行きまして、今回の記事タイトルが頭に浮かびました。
高域のチェック方法、なんか良いノウハウがあったらぜひ知りたいですね!いいのあったら宜しく!