久しぶりのSamplitude記事です。
自分なりの使い方が固定されてきてバグっぽいものに悩まされることもなくなってきましたので書くことが減っていました。
立ち上げるたびにアップデートのお知らせが来るのでいつかはアップグレードしようと思っていたのですが、日本国内でSamplitudeの取り扱いを開始したSPL Japan様でアップグレードがお安くなっているのを見かけ、よい機会だと思いましてTrialを試して問題なさそうだったので本格導入しました。
Pro X5からX7を導入してまだ数日ですが、ファーストインプレッションとして書き残しておきます。

変わった所

DAWに求める一番肝心な所ですが、だいぶ変わったように思います。
現在の所、レンジ感や解像度が増したように感じています。特に広域は華やかになったように感じられ、例えば倍音感のある音かどうかという所がよりわかりやすくなったように思います。
解像度やレンジ感が上がるとありがちですが、反面として特に低域で少しパンチ感が薄れたように感じました。目の前に広がる面積が増えたのですがその分密度が薄れた、というような具合です。

この点は中々看過しづらく、しかしそれ以外の所は全体的に好きな方向になっているので色々試行錯誤してみたところ、バッファサイズを変更すると今までよりも音の立ち上がりに顕著に影響があるように感じられ、これまでそんなに大きく検証等もせず単に2048だったんですが1024にした所キレを取り戻しました。試しに4096とかにしてみると特に低域のスピード感が明らかに遅くなるんじゃないかなぁと感じています。

細かい検証はしていないのですが、同じミックスデータをX5で書き出すのとX7で書き出すのでそれなりに違うように感じます。なのでプラグインの処理等も変わったんじゃないかなと思います。あんまり自信ないですが。

とりあえず全体的により現代的な広がりある感じにはなったと思われ、個人的にはポジティブな変化です。

ミキサーがDockableになった

これまで別ウィンドウ的だったミキサー画面がDockableになりました。その代償なのか何なのか、これまでミキサーレイアウトとして使っていたフェーダーが長いレウアウトのCarbon Slim 1440がなくなってしまいました。選べるSkinはCarbonかCanisのみ。まぁボリュームフェーダーでオートメーション書いたりあんまりしないし、慣れの問題かな・・・と思って諦めてます。

外部エフェクトのプラグイン化

他のDAWに比べて何周遅れですかいな、という感じではありますがやっと外部エフェクトがプラグインで出来るようになりました。レイテンシも個別に設定できるようなので、もういちいちシステム設定画面に行く必要がなくなったのは嬉しいですね。
ちなみに、例えば10トラックあるとして従来通りの方法で各トラックからパラアウト→戻りトラック録音、としたものと10トラックバスにまとめてExternal FXプラグイン、で別に音に違いはないように感じられました。某DAWでバスにまとめるか否かで結構な差が出た事があったんですが、そういう事はないかなと思います。
違いが出るのは何なんでしょうね、プラグインの質なのかバスを通る際の処理なのか。

AUX/Sidechain同時使用が出来るようになった、バスの中にあるトラックをSidechainするとノイズが出る事象がなくなった

記載の通りなんですが、あるトラックからリバーブに飛ばしつつ、元トラックをトリガーにコンプしたいなって事がたまにあるんですが、AUX/Sidechainを同時に設定するとなんかおかしくなっていたのがなくなりました。
また、バスの中にあるドラムトラックトリガーでシンセをコンプ、みたいな時にバスの中にあるトラックでSidechainするとブチブチ言うノイズが発生していたんですがこれもなくなった模様。
今までトリガー用にNo Outputのトラックを複製していましたが、もうやる必要はなさそう。これはとても嬉しい。

動作は多少軽くなった?

本当にそれしか入ってない専用PCとかでもない限り、DAWを触っていると機嫌のいい時悪い時みたいなのあると思います。X5の際はマスタリングしててたまにガガガガガガガガっていう事があったんですが似たような事をしててもその回数が減ったように思います。
まだ数日なので気のせいかもしれませんが、グラフィック周りでも更新が入ったそうなんで画面描画がちょっとお利口になったのかもしれません。
なおTrackとかObjectのカラー設定は残念ながらこれのままです。16色じゃ足りないって事はあんまりないけどさぁ、もうちょっとこうデザイン的にイケてるグラデーション作ってくださいよ・・・。

外観

デザインは全体的にフラットデザインぽくなりましたね。フラットデザイン自体もう流行ってない気もするんですが、まぁX5より見やすくはなったような気がする。デザインに関してはドイツ企業だしあんまり期待しないでおきます笑

プラグイン周り

Softube ModularとかTrack bounceが上手くいかない感じだったんですが、試してみると出来るようになっています。まだ幅広くは試していませんが、ちょっと良くなったっぽいです。助かる。

変わってない所

操作感は特に変わりません。設定を移行すればキーバインドも今まで通りですし、特に困ることはないんじゃないだろうか。

以上です

というわけで、Samplitude Pro X7になりました。引き続きこいつを相棒に音楽やっていきたいと思います。
国内代理店が出来ましたので今後サポート面で頼りにできることがあるといいなと思います。
一個人ながら、SPL Japan(A&Mインヴェストメント)はPhonitorだったりIGSの機材だったり色々お世話になっており、サポート面は信頼できると思います。